在宅介護の大変さを感じる場面は?負担軽減のための3つの方法
大切なご家族に介護が必要なとき、介護施設へ入居する選択肢と、自宅で暮らし続ける選択肢があります。被介護者にとってどちらが望ましいか、選び方で悩んでしまうかもしれません。しかし、介護では被介護者の要望だけでなく、介護に携わる方の負担を考慮することも大切です。
ここでは、ご家族の介護で知っておきたい、在宅介護の大変さについて解説します。ご家族が要介護状態となったら、その先に起こり得ることについて理解しておきましょう。
在宅介護時に介護者にかかる主な負担の種類
要介護認定を受けた家族と自宅で暮らし続ける場合、介護者となる方には多くの負担がかかります。ここでは、そんな介護者の心身に懸念されることを解説します。
身体的負担
在宅介護では、横になっている被介護者を起こしたり、食事・排せつ・入浴の介助をしたりすることで、身体介護による肉体的疲労が懸念されています。要介護度が高くなるほど、介護作業による身体的負担も増加しやすいため注意が必要です。さらに、夜間の介護が続く場合には、睡眠不足のため体力を十分に回復しにくくなります。被介護者が認知症を発症しているケースでは、日常生活に支障をきたす症状が見られるようになり、介護者の負担がさらに増えることも。「同じことを何度も尋ねる(記憶障害)」「道で迷子になる(見当識障害)」といった症状のほか、病気が進行すると徘徊や幻覚・妄想が生じる可能性があります。介護者の負担がさらに増加することも珍しくありません。
精神的負担
介護者は気持ちの面でも負担が多く、精神的なストレスがかかります。なかでも在宅介護のストレスの主な要因は、慣れない介護でのプレッシャーや、被介護者とのディスコミュニケーションなどです。多忙で自分のための時間を取れないと、気分転換やストレス解消をするのも難しくなるでしょう。また、一人で介護を担当している場合には、他者に悩みを打ち明けられず、自分だけで抱え込んでしまうこともあります。こうして外部の人間と接触する機会が減り、社会的孤立状態が続くと、介護者自身がうつ病や認知症を発生するリスクが高まります。ほかにも、介護をめぐってほかの家族との関係が悪化してしまうケースも。家族内での介護の役割分担に不公平感があるといった、人間関係のストレスも負担となり得るのです。
経済的負担
在宅介護では、お金の問題も懸念されます。自宅で介護保険サービスを利用する場合も、少なからず費用が発生します。利用者の負担は1~3割で、所得により割合が異なるため確認しておきましょう。また、介護保険の適用外で、全額自己負担の費用が発生する可能性もあります。具体的には被介護者のおむつ代や、介護食のための食事代などです。さらには、介護用品の購入・レンタル費用、自宅をバリアフリー化するためのリフォーム費用なども加わります。こうした介護費用は、場合によって補助金を利用できるため、制度の詳細を確認しておくことが大切です。たとえば、特定福祉用具や補装具の購入・レンタルは、介護保険制度により自己負担1~3割で利用できます。介護リフォームは、住宅改修費として最大20万円が補助金の対象です。自己負担1割の方なら、最大18万円支給となるため、金銭的な負担を抑えられるでしょう。
<参考>
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在宅介護の大変さが続くとどうなる?
在宅介護を限界まで続けて、介護者の苦労が重なると、本人と要介護者の両者に危険が及ぶことも。大変な在宅介護を続ける場合の、主なリスクについてご紹介します。
介護疲れによる共倒れ
現状、社会では核家族化が進んでおり、子供一人に介護の負担がかかりやすくなっています。被介護者と介護者がともに高齢者となる、「老老介護」は社会問題の一つです。こうした状況下で、介護者が肉体的・精神的・経済的負担に耐えられなければ、共倒れになるおそれがあります。責任感が強くまじめな介護者が、介護うつを発症してしまうケースも。在宅介護の生活が長期化すれば、当初は問題なく介護ができても、途中から無理が生じてしまうかもしれません。介護者が休みを取れずに疲労が蓄積すると、共倒れのリスクがあることに注意しましょう。
介護離職
「介護離職」とは、介護者が仕事と介護を両立できなくなり、在宅介護へ専念するために仕事を辞めてしまうことを指します。介護離職をすると、介護者の収入が減り、経済的な負担が大きくなるのがデメリットです。このような働き盛りの年齢での退職には大きなリスクがともなうため、社会問題として認識されています。介護離職を避けるには、企業の介護休暇や介護休業の制度を利用する方法が有効です。できるだけ仕事を続ける選択肢を採れるよう、各種支援サービスを活用しながら在宅介護に対応しましょう。
在宅介護の大変さを軽減する主な方法
在宅介護の大変さは、専門家への相談やレスパイトケアによって、軽減される可能性があります。また、施設介護を検討するのも一つの手です。在宅介護に不安を感じたら、必要に応じて介護サービスを活用してはいかがでしょうか。
ケアマネジャーに相談する
介護の悩みはできるだけ一人で抱え込まずに、ケアマネジャーや地域包括支援センターなど、専門家のいる相談窓口を利用しましょう。これらの窓口では、無料で介護の相談が可能です。サポートを受けることによって、気軽に悩みを打ち明けて気持ちを整理したり、情報収集をして状況の改善方針を決めたり、多くのメリットが期待できます。
レスパイトケアを行う
「レスパイトケア」とは、介護者自身の小休止を目的に、一時的に介護サービスを利用するという考え方です。ケアマネジャーに相談し、ケアプランを見直してもらうことで実現できます。レスパイトケアには、いくつかの種類があります。「デイケア」や「デイサービス」では、半日もしくは1日程度、施設を利用可能です。「ショートステイ」では、数日間(最長30日間)にわたり施設に宿泊して、介護サービスを受けられます。スタッフが自宅を訪れる「訪問介護」や「訪問看護」では、被介護者の状況に合わせて介護や看護を受けられます。介護サービスを上手に活用して、息抜きを行いましょう。
施設介護を検討する
在宅介護を続けるのが難しい場合には、施設入居を検討してはいかがでしょうか。要介護度や年齢などの条件に応じて入居できる、さまざまな介護施設があります。たとえば、有料老人ホーム・特別養護老人ホーム(特養)・介護老人保健施設(老健)・軽費老人ホーム(ケアハウス)・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などです。入居を希望される方は、担当のケアマネジャーなどにご相談ください。
介護付き有料老人ホームへの入居をご検討なら、「イリーゼ」がおすすめです。「イリーゼ」は全施設に入居金0円プランが用意されているため、初期費用の負担を抑えられます。介護スタッフが24時間365日常駐している施設もございます。毎日の食事では、施設内の厨房で作られた出来たてをご提供。栄養士が健康に配慮して献立を考えています。大切なご家族の介護は、「イリーゼ」におまかせください。
(注)職員体制は施設により異なります。詳しくはフリーダイヤルよりお問い合わせください。
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大変な介護はプロの介護スタッフにおまかせください
今回のコラムでは、在宅介護の大変さに関して、ご家族が事前に知っておきたいことをお伝えしました。在宅介護をお考えになる際は、介護に携わる方の負担も考慮しておきましょう。ご自宅での介護が難しい場合は、プロの介護スタッフに任せる選択肢もございます。介護の専門技術を身に着けたプロによる、安心の介護もぜひご検討ください。
※本記事の内容は、公的機関の掲出物ではありません。記事掲載日時点の情報に基づき作成しておりますが、最新の情報を保証するものではございません。